水質ランク "AA" とは?
毎年海水浴シーズンが近くなると、県や市などが海水浴場の水質調査を行っています。
それらを環境省がまとめ、日本全国の調査結果を「水浴場 水質調査結果」として公表しています。判定基準の項目などは、主に下のような内容です。
ここでは、そんな調査の中で「最高ランク」となる「水質AA」を獲得した伊豆の綺麗な海水浴場と、海がより綺麗に見えるときの特徴などをご紹介します。
また、海の水の不純物の少なさや透明度の高さという意味での "きれいさ" はもちろんですが、砂浜の綺麗さや周囲の景観の素敵さが魅力的な海水浴場も伊豆にはたくさんありますので、それらも含めて海を楽しんでいただければと思います。
水質ランクAAの中でも、特にきれいな海として「水質が特に良好な水浴場」というものも併せて公表されています。
これは「日本全国(約800ヶ所)」の中から、わずか「5~15ヶ所」ほどしか選定されません。
伊豆では「2012年に3ヶ所 / 2013年には4ヶ所」が選ばれ、さらに「2016年には5ヶ所」が選ばれ、連続で水質が特に良好な水浴場の数が「日本一」となりました。
以降も、毎年2~5ヶ所ほどの海水浴場が選ばれていて、全国規模でみても綺麗な海水浴場がたくさんある地域となっています。
2022年度(令和4年度)は、水質AAの中でも特に良好な水浴場として、全国で「10ヶ所」、そのうち伊豆の海水浴場は「2ヶ所」入っていました!
(本ページでは、下の紹介中で「★特」を付しています。2023年度は7月頃更新予定)
※水質調査は「海水浴場に指定されている海のみ」で行われています。なお、海水浴場に指定されていれば、その年の開設有無に関わらず原則として全ての海水浴場で調査されています。
東伊豆は「熱海温泉・伊東温泉・伊豆高原」などがあるエリアです。
熱海にはJRと新幹線の駅もあり、そこから伊豆急行線の電車も東伊豆の海沿いの町を南下していくように通っているため、公共交通機関でのアクセスも良好です。
その反面、一年を通して人気の高いエリアのため、特に夏の時期や連休などは、主要道路となる海岸線の国道が混雑しやすいことには注意が必要です。
海水浴場は相模湾に面しており波は大きくなりにくい綺麗な海が多く、子供連れのファミリーにもおすすめのエリアです。
観光名所も比較的に多いエリアのため、グループ旅行にも若いカップル旅行にもおすすめです。
南伊豆は「下田市・南伊豆町」などがあるエリアで、伊豆急行線の電車が下田駅まで通っています。
海の水やビーチが綺麗な海水浴場が多く人気の高いエリアで、特にサーファーたちが一年を通してサーフィンをしているビーチもあります。
位置的には伊豆の先端側になるため遠方になります。
海水浴場は主に太平洋側を向いていて、伊豆の中では比較的に波が大きくなりやすい海が多くあります。広々としてビーチらしい雰囲気のある海も多いことから、グループ旅行や若いカップル旅行におすすめです。
もちろん夏はサーフィンと海水浴のエリアを分けるなど安全には配慮されているため、波の静かな日には子供連れのファミリーでも楽しく泳げる綺麗な海水浴場がたくさんあります。
西伊豆は「堂ヶ島温泉・土肥温泉」などがあるエリアです。
公共交通機関でのアクセスでは電車が通っていないため不便なところもありますが、その反面、一年を通して比較的に道路も海も混雑しにくい綺麗な海水浴場が数多くあります。
海水浴場は駿河湾に面しており、入り江状になっている海岸も多いことから、波が穏やかな海が多いことが特徴的です。
砂浜ではない海水浴場もあるため、磯遊びやシュノーケリングを楽しむ海水浴ができるところもあります。
派手さはありませんが、ビーチの規模が大きすぎず混雑もしにくく、さらに波も静かなことから、特に子供連れのファミリーにおすすめのエリアです。
はじめに
伊豆には水質的にも見た目的にも綺麗な海水浴場がたくさんあります。
しかしながら、いくら綺麗な海と言っても自然のもののため、タイミングなどによってはそうは見えないときもあります。
せっかく綺麗な海を期待して伊豆まで行ったのに「なんか期待外れだった…」なんてことにならないように、本内容が少しでもお役に立てればと思い掲載しています。
絶好のタイミングで最高に綺麗な伊豆の海を、より多くの皆様に楽しんでもらいたいと考えています。
(※以下の内容は、その海水浴場の地形・波の高さ・潮の流れ・混雑具合・砂の重さ・訪れたタイミング等によっても変わってきます)
雨上がりは濁りやすい
波やうねりはもちろん、大雨の後などは天気が晴れていても海が濁っていることがよくあります。
近くの川から濁った水が流入していることも多々あるため、基本的には透明度の高い綺麗な海を楽しみたいなら大雨の後などは避けた方が無難と言えます。
風だけでも水中は見にくくなる
シュノーケリングなどで潜って水中を見る場合ではなく、陸上から海の中を見ようとしたとき、風があると海面がザワザワしてしまい海の中がはっきり見えなくなってしまいます。
同様に、雨も海面をザワつかせてしまうため、海の中が見えにくくなってしまいます。
透明度の高い海、底まで透き通った綺麗な海を見てみたい場合には、雨や波はもちろん、晴れていても風のない日に訪れることをおすすめします。
砂浜のビーチは濁りやすい
水質としての綺麗さではなく、見た目的に砂浜のビーチは透明度が低く見えてしまうことがあります。
これは、主に海中で砂が舞い上がってしまっていることに起因しています。
このため基本的には「波のない穏やかな日・泳いでいる人が少ないビーチ・人が集まる前の朝早い時間帯」なら、砂浜のビーチでも透明度の高い綺麗な海を見ることができます。
併せて、いくら水質AAで透明度の高い海水浴場といっても、砂が舞ってしまっているとシュノーケリングでは視界が悪くあまり楽しめないことが多いことにも注意が必要です。
シュノーケリングを楽しみたいなら、波のない日に砂浜ではない海水浴場に行く方が視界の良い綺麗な海中世界を楽しめる可能性が高まります。
赤潮や夜光虫など
時期やタイミングによっては、プランクトンによる赤潮の発生や、クラゲの大量発生などによっても、海中が見えにくくなってしまうことがあります。
赤潮とは、プランクトンが大量発生して海が赤系の色に濁ってしまう現象のことです。
様々な原因が言われていますが綺麗な海でも急激な水温上昇などが原因で起こることもあるようで、パッと見の景観もあまり良くないため、綺麗な海を期待していても「ん~違う…」ということになってしまいます。
その反面、夜の海を幻想的な青い光で輝かせてくれる「夜光虫」という現象もプランクトンによって楽しめるものになり、こちらはプランクトンが演出する綺麗な方の現象と言えます。
これらは自然現象のため対策や予測は難しく、赤潮に出会ってしまったら残念ではありますが、夜光虫に出会えたらラッキーと言えます。
ちなみに余談ですが、夜光虫のことをウミホタルと言ったりもしますが、まったく別の生き物で、夜光虫は約1mmぐらいのプランクトンの一種、ウミホタルは約3mmぐらいの甲殻類の生き物です。
波打ちぎわなどで光っているものはほとんどが夜光虫と思われます。
嵐の後や夏以外は漂着物が多い
嵐の後には海岸に海藻・草・流木などの漂流物が多く着岸していることもあり、海の中だけでなくビーチの砂浜も普段より綺麗さが低く見えてしまうことがあります。
もちろん、特に夏の海水浴シーズンならすぐに海辺を清掃してくれることもあるため、夏の嵐後の漂着物については海水浴場によっても状況は異なります。
また、夏は綺麗に整備されて漂着物がほとんどないような砂浜でも、夏以外は漂着物が多めに残ったままの海水浴場もあります。
嵐の後や定期的に清掃に入って綺麗にしている砂浜もたくさんありますが、漂着物がない状態をどこの砂浜でも常に…というのは難しいのが現実です。
海の色の違い
濁りのない日の綺麗な海でも、場所やタイミングなどによって色が違って見えることがあります。
薄イエロー・スカイブルー・エメラルドグリーン・深いブルー・グラデーションなど、見え方は様々です。
これは、主に「海の深さ・海底の質や色・海藻の色や量・海水の温度・プランクトンの量」などによって変わってきます。
光の当たり具合によって変わることもあり、暗い日よりも明るい日の方が綺麗に見えることが多く、また、逆光では海面が煌めいて白っぽく見えることもあります。
もちろん朝陽や夕陽に照らされた海はオレンジに輝いて見え、これもとても綺麗な海の色です。
どれをどう綺麗と感じるかは人によっても変わると思いますが、様々な海の色合いも楽しんでもらえたらと思います。
人の手でも大切に守られている!
最後に、伊豆に綺麗な海水浴場が多い理由としては、主に地元の人の手によって大切に守られてきていることも挙げられます。
当然ですがゴミを捨てたりせず、これからも伊豆の綺麗な海水浴場がずっと楽しめるようルールとマナーを守って海を満喫してきてください。
2022年(計36ヶ所)
東伊豆 熱海サンビーチ / 長浜 / 網代温泉 / 宇佐美 / 川奈いるか浜 / 川奈 / 熱川YOU湯 / 今井浜 / 河津浜
南伊豆 白浜中央 / 白浜大浜 / 外浦 / 九十浜 / 鍋田浜 / 多々戸浜 / 入田浜 / 吉佐美大浜 / 田牛 / 子浦
西伊豆 雲見 / 石部 / 岩地 / 松崎 / 大浜 / 乗浜 / 浮島 / 田子瀬浜 / 安良里 / 宇久須 / 黄金崎 / 深田 (クリスタル) / 土肥 / 小土肥 / 井田 / 大瀬 / らららサンビーチ
2021年(計37ヶ所)
東伊豆 熱海サンビーチ / 長浜 / 網代温泉 / 宇佐美 / 伊東オレンジビーチ / 川奈いるか浜公園 / 川奈 / 今井浜 / 河津浜
南伊豆 白浜中央 / 白浜大浜 / 外浦 / 九十浜 / 鍋田浜 / 多々戸浜 / 入田浜 / 吉佐美大浜 / 田牛 / 弓ヶ浜 / 子浦
西伊豆 雲見 / 石部 / 岩地 / 乗浜 / 浮島 / 田子瀬浜 / 大田子 / 安良里 / 宇久須 / 黄金崎 / 深田 (クリスタル) / 土肥 / 小土肥 / 御浜 / 井田 / 大瀬 / らららサンビーチ
2020年
新型コロナの影響により未実施。
2019年(計35ヶ所)
東伊豆 宇佐美 / 伊東オレンジビーチ / 川奈いるか浜公園 / 川奈 / 熱川YOU湯 / 今井浜
南伊豆 白浜中央 / 白浜大浜 / 外浦 / 九十浜 / 鍋田浜 / 多々戸浜 / 入田浜 / 吉佐美大浜 / 田牛 / 弓ヶ浜 / 子浦
西伊豆 雲見 / 石部 / 岩地 / 松崎 / 乗浜 / 浮島 / 田子瀬浜 / 大田子 / 安良里 / 宇久須 / 黄金崎 / 深田 (クリスタル) / 土肥 / 小土肥 / 御浜 / 井田 / 大瀬 / らららサンビーチ
2018年(計34ヶ所)
東伊豆 熱海サンビーチ / 長浜 / 川奈いるか浜公園 / 川奈 / 今井浜 / 河津浜
南伊豆 白浜中央 / 白浜大浜 / 外浦 / 九十浜 / 鍋田浜 / 多々戸浜 / 入田浜 / 吉佐美大浜 / 田牛 / 弓ヶ浜 / 子浦
西伊豆 雲見 / 岩地 / 松崎 / 乗浜 / 浮島 / 田子瀬浜 / 土肥 / 御浜 / 大瀬 / 井田 / らららサンビーチ / 小土肥 / 深田 (クリスタル) / 大田子 / 安良里 / 宇久須 / 黄金崎
※出典:県および環境省データ
2022年
(全国で10ヶ所のみ)
大瀬海水浴場 / らららサンビーチ
2020年 / 2021年
新型コロナの影響により未実施。
2019年
(全国で7ヶ所のみ)
大瀬海水浴場 / 井田海水浴場 /らららサンビーチ
2018年
(全国で12ヶ所のみ)
大瀬海水浴場 / 井田海水浴場
2017年
(全国で7ヶ所のみ)
大瀬海水浴場 / らららサンビーチ
2016年
(全国で15ヶ所のみ)
九十浜海水浴場 / 御浜海水浴場 / らららサンビーチ / 井田海水浴場 / 大瀬海水浴場
2015年
(全国で12ヶ所のみ)
らららサンビーチ / 井田海水浴場
2014年
(全国で10ヶ所のみ)
らららサンビーチ
2013年
(全国で10ヶ所のみ)
大瀬海水浴場 / 川奈いるか浜公園 / らららサンビーチ / 井田海水浴場
2012年
(全国で8ヶ所のみ)
大瀬海水浴場 / 川奈いるか浜公園 / 御浜海水浴場
※出典:県および環境省データ
伊豆の海水浴ランキング
水質ランク・きれいな海・ビーチの長さランキング・当サイト独自のおすすめ海水浴場ランキングなどを特集しています。
伊豆 その他の観光
夏期シーズン中の伊豆半島の道路や駐車場は大変混雑する場合があります。
特にお車でお出かけの際は、行きも帰りも時間に余裕を持って早めにご出発されることをおすすめします。
また、各海水浴場は天候状況はもちろんのこと、時期・曜日や時間帯・エリア・ライフセーバーや監視員の有無等によって遊泳できない場合もございます。
遊泳可否の確認のほか、海水浴場・ビーチ・駐車場・施設・観光・イベント等をご利用の際は、公式・主催者・管理者・観光協会等にて最新情報や詳細を必ずおたしかめください。
東伊豆「熱海市」
東伊豆「伊東市」
東伊豆「東伊豆町」
東伊豆「河津町」
南伊豆「下田市」
南伊豆「南伊豆町」
西伊豆「松崎町」
西伊豆「西伊豆町」
西伊豆「伊豆市土肥」
西伊豆「沼津市戸田etc...」